その場合の対処としては残高無視計算が作業的には簡単(ただし、裁判所が認める可能性は微妙です)なのですが、以前の取引の証拠がある程度揃っている場合には、消費者側の推定で取引履歴を作成し、これを基に算出した過払金を請求する方法があります。
この方法は裁判所、弁護士、司法書士などでは「推定計算」と表現されます。
取引の推定方法
約定利率、約定残高、当時の最低返済額などを基に、「この頃は毎月○日に○万円程度支払っていたから、この月も○万円払っていたはずだ」「この頃限度額を増額しているはずだ」等の仮説を立て、取引を作成していきます。
コツを掴めばそんなにたいへんな作業ではありませんが、おそらく、一般の方が取引履歴を推定するのは相当困難だと思います。
訴訟において推定計算はどの程度認められるのか
訴訟において推定計算がどの程度認められるという一律の基準はありませんが、残高無視計算よりは比較的認められやすいように感じます。
推定計算が認められるかどうかは、契約書、ATMの利用明細、領収書などの証拠がどの程度残っているのかという点による部分が大きいですし、推定取引を作成する人(司法書士や弁護士)の力量による部分もあります。
場合によっては、当事者尋問による立証が必要になることもあるでしょうし、文書提出命令が必要な場合もあります。



