既に弁護士や司法書士の間では常識ですが、
三和ファイナンスに対する
過払い金返還請求は困難を極めます。
過払い金返還請求に対する三和ファイナンスの特徴は以下のとおり。
<全ての取引履歴を開示しない>全く取引履歴を開示しないわけではないが、ちょうど10年で区切った取引履歴しか開示しない。
10年以上の取引履歴は存在しないと言い張る。
また、開示にかなり時間がかかる。
ただし、三和ファイナンスは平成20年に一度行政処分を受けており、それ以降はしっかりと取引履歴を開示するようになったという噂もある。
<任意(訴訟外の)過払い金返還交渉には基本的に応じない>ただし、過払い金を半額程度に減額すれば、任意での返還に応じる可能性もある。
過払い金がよっぽど少額でなければ、すぐに訴訟を起こしたほうが早い。
<訴訟になると争ってくる>訴訟になると、「取引の分断」「過払い金の消滅時効」「取引履歴未開示部分についての計算処理(冒頭ゼロ計算の是非)」「悪意の受益者としての利息」などの点につき、毎回同じような主張をして争ってくる。
ときには、「三和ファイナンスが貸したお金より、返還を求められている過払い金の額のほうが大きく、理屈に合わない」と、駄々をこねているとしか思えないような主張を本気で行ってくる。
訴訟の途中で三和ファイナンス側から和解の提案があることもあるが、半額程度のことが多く、到底応じられる内容ではない。
大手貸金業者に比べると反論の内容もたいしたことはないが、とにかく判決までに時間がかかる。
<執行停止の申立てを行う>多くの場合、三和ファイナンスに過払い金の支払いを命じる判決には仮執行宣言が付されるため、消費者側では、判決の確定を待たずに強制執行が可能となる。
以前は、三和ファイナンスは敗訴すると、すぐに控訴するとともに、担保を納めて執行停止の申立てを行っていた。
この執行停止が認められると、控訴審が終了しない限り、消費者側では強制執行ができないのである。
とは言え、結局は過払い金の返還が先延ばしされるだけで何の意味もないため、三和ファイナンス側も最近は執行停止の申立ては行っていないと思われる。
<敗訴しても、過払い金を絶対に払わない>三和ファイナンスの一番の特徴は、敗訴しても過払い金を絶対に払わないことである。
以前は敗訴すれば支払っていたが、最近は1万円くらいしか払わないことが多い。
<徹底した強制執行対策を取っている>三和ファイナンスから過払い金を回収するには、基本的に預金やATM、店の現金を差し押えるしかない。
しかし、噂によれば、消費者からお金が振り込まれるとすぐに預金をおろし、それをどこかにまわして預金の差押えを逃れているようである。
ATMを差し押さえた事例もあるようだが、空振りに終わっているらしい。
店の金庫にも現金がないとか。
<三和ファイナンスからの過払い金回収方法・・・執行停止のための担保金の差押え>三和ファイナンスからの過払い金を回収するための一つの手段としては、三和ファイナンスが執行停止の際に供託所(法務局)に納めた担保金(正確には、供託金取戻請求権)を差し押さえることである。
ただし、そのためには、三和ファイナンスがどこに担保金を納めた事件や供託所を特定する必要があるため、一般の方ではこの方法を取ることは不可能である。
<三和ファイナンスからの過払い金回収方法・・・過払い金債権の売却(債権譲渡)+相殺>以前から話題にはなっていたが、三和ファイナンスに貸金債務を負っている人(Aさんとする)に対して、Bさんが有する過払い金債権を売却する方法がある。
Bさんは、Aさんから過払い金債権の代金(基本的には、過払い金相当額)を受け取ることにより、自己の満足を図る。
Aさんは、Bさんから買い取った過払い金と自分の借入金とを相殺することにより、過払い金相当額の返済を免れることができる。
ただ、いろいろと問題も多いため、当事務所は債権譲渡+相殺の方法には消極的である。
当事務所は、三和ファイナンスが多額の担保金を納めた事案をたまたま扱ったことがありますので、当事務所の依頼者の方は、当該担保金を差し押さえる方法によって過払い金を回収することができました。
しかし、正直なところ、当該担保金がなくなった後の回収の目処は立ちません。
その場合には債権譲渡を検討することになるでしょう。
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posted by 司法書士高野和明 at 08:40
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